ビッグデータ&オープンデータのビジネスエコシステム

CUPA総合アドバイザー 林 雅之

ビッグデータやオープンデータのビジネスを考える上で、他のビジネスと同様にエコシステムが重要になります。それぞれの事業者のプレイヤーとその役割について以下のとおり整理をしてみました。

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Data Provider
ビッグデータやオープンデータを保有し、第三者に提供する事業者
(例:JR東日本、TSUTAYA、ドコモ、政府・自治体等)

Data Broker
Data Provider間のサービス提供や契約締結の仲介者、データマーケットプレイスの提供者

Data Service Enabler
ビッグデータを活用したプラットフォーム環境を構築するための必要なIT製品、ソフトウェア、クラウドサービスの提供者

Data Integrator
データを活用したデータ分析による意思決定支援を行う事業者もしくはデータを開発してサービスを提供する事業者

Data Consumer
ビッグデータやオープンデータを活用したサービスの利用者および組織に属する管理者

これらの事業者がエコシステムを形成することで、ビジネスとしての事業拡大が期待されます。これらのデータ活用を支えるクラウドサービスの役割も大きくなっていくでしょう。社内のデータと社外のデータであるオープンデータと組み合わせて活用する事例も増えています。

たとえば、伊藤久右衛門の場合、通販サイトのアクセスログや約200万件の販売データ、約60万件の会員属性などを分析することで、顧客属性ごとの販売傾向や、商品間の併売率、キャンペーンの効果などを測定するとともに、世帯人数、持ち家状況、昼間の自宅滞在時間といったいくつかの外部統計データをメッシュ分析し、折込チラシの配布地域を決め、折込チラシによる実店舗への集客率を高めています。

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企業名 取組概要
P&G 統計データも活用して世界の全ての消費者に関するデータを1箇所に集約し、消費行動などの意思決定に必要なデータを見える化
エステー 「ムシューダ指数」「オンパックス指数」をウェザーニュースが提供する気温や降水回数などのデータと商品の販売実績を組み合わせて、売れゆきを指数で予測。
マスターカード 650億件の取引データを収集して分析し、ビジネスと消費者トレンドを予測。トレンド情報を外部に販売。高度な分析情報の販売収入がカード会社の利益に。
伊藤久右衛門 通販サイトのアクセスログや約200万件の販売データ、約60万件の会員属性などを分析することで、顧客属性ごとの販売傾向や、商品間の併売率、キャンペーンの効果などを測定。世帯人数、持ち家状況、昼間の自宅滞在時間といったいくつかの外部統計データをメッシュ分析し、折込チラシの配布地域を決め、折込チラシによる実店舗への集客率を高める

今後も社内外のデータを活用したマーケティングや業務改善など、様々な事例が増えていくでしょう。